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高血圧
高血圧
高血圧のことを考える前にまず血圧とは何かを知りましょう。 血圧とは心臓から血液を全身に送り出す圧力のことですが、 心臓が周期的に収縮と拡張を繰り返すことで血管の内圧も周期的に変動します。 そして心臓から断続的に送り出される血流は血管内で持続的な血流に変えられます。 つまり血圧とは血液が動脈を押し広げようとする圧力のことなのです。 血圧は心臓が収縮するときに高くなり、心臓が拡張するときに低くなります。
これを最高血圧(収縮期血圧)と圧力最低血圧(拡張期血圧)と言います。 心臓が拡張して血液を吸い込むときの血圧は心臓が送り出す血液の量(心拍出量)と血液の流れやすさ (末梢血管抵抗)で決まります。 この際、高血圧とは血管に強い圧力がかかりすぎている状態ですが、血圧は日常生活の様々な影響で常に変動して いますから、たまに測った血圧がその時に高かった場合でもそれだけでは高血圧とは言いきれません。
高血圧症とは血圧をくり返し測っても高血圧の基準値よりも高い場合です。 因みに日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインでは、収縮期血圧(最高)が140mmHg以上もしくは拡張期血圧 (最低)が90mmHg以上の場合を高血圧と定義しています。 血圧の評価(成人の血圧分類)を詳しく見てみますと、最高が120未満で最低が80未満は至適血圧、 130未満と85未満が正常血圧、130〜139または85〜89では正常高値血圧、140〜159または90〜99だと軽症高血圧、 160〜179または100〜109は中等高血圧、180以上または110以上が重症高血圧、 最高が140以上で最低が90未満では収縮期高血圧となります。 これで見ると正常血圧は最高が130以下で最低が85以下と言うことですが、望ましい血圧(至適血圧)は 120〜80mmHg未満とされています。重症の高血圧は最高が180以上か最低でも110以上と言うことになります。
血栓などで詰まった血管
血圧が高いということは血管の壁に内側からかかる圧力が大きいことで、この状態では血管の壁に悪い影響を与えること になり、様々な疾患を引き起こす原因になります。 高血圧がいけない理由は、高血圧自体ではありません。高血圧が良くないのは高血圧を放置しておくと動脈硬化を起こし、 やがて心臓病などの合併症を引き起こすからです。 つまり高血圧のままではいけない理由は心臓病その他の合併症に移行するからです。 高血圧と診断されてそのままにしておくと、いわゆる合併症を発症するリスクが極めて高くなります。 合併症は脳や心臓、腎臓などに関係するものですが、動脈硬化が進む結果です。
脳梗塞は脳の動脈が動脈硬化を起こしている部分に血栓(血のかたまり)が詰まるために発症します。 血流が止まると酸素や栄養分が供給されないので脳細胞が壊死を起こして脳に重大な障害をもたらしますが、 軽い症状から重い場合には言語障害、片マヒ、時には意識不明に陥ります。 脳梗塞にはアテローム血栓性脳梗塞があります。これは心臓などでできた血栓が脳へ流れて 血管を詰まらせることが原因です。
ラクナ梗塞は脳の深部にある最小動脈の血栓が原因です。 そして、脳内出血やくも膜下出血は前ぶれがなく突然起こります。 脳にある無数の毛細血管が高血圧のために動脈硬化を起こしたり、血管がふくらんで動脈瘤を作りますが、 これが破裂すると脳内出血が起こるのです。 脳内出血が起きる前に頭痛や吐き気などを感じることもありますが、多くの場合は自覚症状がなく突然起こります。
血栓などで詰まった血管 そして、手当が早くて運良く一命を取りとめても、言語障害や半身麻痺などの後遺症が残ることが少なくありません。 同じ脳出血で死亡率の高いものにくも膜下出血がありますが、 脳を包む細い血管に動脈瘤ができてそれが破裂して起こるものです。
高血圧と心臓に関する病気では高血圧のために心筋が厚くなる心肥大があります。 血圧が高いと心臓が強い力で血液を送り出しています。そのために心筋が大きくなり、心臓の壁が厚くなってしまうのです。
そして、これが続くと心臓の機能が低下して心不全になり、動悸や息切れ、 呼吸困難などに陥り、生命にも関わることになります。 次に、心臓への血流が一時的に滞る狭心症があります。 動脈硬化で心臓の冠動脈の内腔が狭くなると血液の供給が大幅に低下した状態、つまり狭心症になります。
この場合、発作が起きると胸に締めつけられるような痛みや圧迫感が起きます。 多くの場合そのまま安静にしていると数分で収まりますが、 発作が起きた時にニトログリセリンまたは硝酸イソソルビドを舌下に含んで治療します。
一番怖いのが強烈な痛みを伴い突然死の原因になる心筋梗塞です。 心筋梗塞は冠動脈がさらに細くなったり血栓が詰まって血液が供給されない部分が壊死する病気です。 胸部に強烈な痛みがある発作でショック状態に陥ることもあり、最初の発作で30%が死亡し、 半数以上は1時間以内に死亡します。心筋梗塞は高血圧の合併症としては最も警戒すべき疾患と言えます。 高血圧による合併症には腎障害もあります。これは動脈硬化が腎機能を低下させる腎障害・腎硬化症です。
腎臓の小動脈が高血圧で動脈硬化が進み腎機能を低下させますが、これが腎障害・腎硬化症です。 腎不全にまで進行すると、だるさ、むくみ、食欲不振などを発症し、血圧がさらに上がります。 その他には糖尿病があります。高血圧の人は、通常の2〜3倍も糖尿病になりやすいのです。 高血圧に対し当院では治療で改善可能な疾患と考えており、手技療法・物理療法で血行を促進させ、 血液の流れがサラサラになるようにさせ血圧が高くなる危険因子を一つずつ除去して行きます。
手技治療で全身を刺激し、血管だけではなく循環系全体を活性化させる。
カピング(吸い球)治療で血管壁内に付着している不純物(血栓など)を取り流す。
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